VTuber業界の裏方でありながら、多くの命を“キャラクター”に吹き込んできたCGクリエイター、夢乃とわさんが、2025年5月7日、急性骨髄性白血病のためこの世を去りました。
訃報を伝えたのは、学術系VTuber「犯罪学教室のかなえ先生」。長年にわたり深い信頼関係を築いてきた“戦友”による悲痛な報告に、SNS上には多くのファンや関係者からの追悼コメントが寄せられています。
■ 夢乃とわのプロフィールは？
- 名前：夢乃とわ（Yumeno Towa）
- 肩書き：CGクリエイター／VTuber／専門学校講師
- 主な活動内容：
┗ VTuberの2D・3Dモデル制作（とくに「犯罪学教室のかなえ先生」モデルが代表作）
┗ 自身もVTuberとして配信・創作活動を展開
┗ 専門学校講師として若手育成にも尽力
技術はもちろん、誠実で妥協しないものづくりへの姿勢に、多くの業界人から厚い信頼が寄せられていました。
■ 夢乃とわの経歴は？
夢乃さんのキャリアは、裏方としての“縁の下の力持ち”でありながら、Vカルチャーの成長を根底から支えた足跡そのものです。
◆ フリーランスCGクリエイターとして活動開始
MMDや同人向けの3Dキャラクターモデル制作で頭角を現し、徐々に個人VTuberのモデリング依頼を受けるように。
◆ VTuberブームとともに飛躍
2019年以降、VTuber文化の拡大とともに、モデリング技術に注目が集まり「犯罪学教室のかなえ先生」の3Dモデル制作を担当。豊かな表情と高精度な動作で話題に。
◆ 自身もVTuberとして活動
配信を通じて創作の裏側や業界話なども発信。職人気質ながら親しみやすい人柄に惹かれるファンも多かった。
◆ 教育者として次世代を育てる
近年は専門学校講師としても活躍し、業界志望の若者に「現場で使える技術」と「リアルな働き方」を教え、憧れの存在に。
■ 死因は？──急性骨髄性白血病との闘い
夢乃とわさんが亡くなった死因は、急性骨髄性白血病。
この病は、血液のがんの一種で、発症から進行までが非常に早く、治療にも高度な医療が求められます。
診断が下されたのはわずか2ヶ月ほど前だったといいます。
彼女は輸血や骨髄バンクの支援を受けながら闘病を続けており、本人も復帰を強く望んでいたとのこと。
それでも、回復を信じて前を向き続け、制作活動や若手の指導に情熱を注ぎ続けていた姿は、多くの人に深い感動を与えました。
なお、ご家族の意向により「献血や骨髄バンクの重要性を広めてほしい」という想いを受けて、病名を公表されたとのことです。
■ 最後の大仕事──“妥協なき”かなえ先生3Dモデル
亡くなる直前まで、夢乃さんは「かなえ先生3Dお披露目」に向けてモデル制作を担当。
体調が万全ではない中でも、細部まで一切の妥協なく、クオリティを追求し続けました。
「最後までプロであり続けた」。
そんな言葉が自然と出てくるような、クリエイターとしての矜持を持った生き様でした。
■ 親族からの感謝──静かに語られた別れ
夢乃さんのX（旧Twitter）アカウントでは、以下のように親族による投稿がありました。
「夢乃とわは5月7日に永眠いたしました。生前賜りましたご厚誼に、故人に代わりまして心より感謝申し上げます」
誇張のない、けれど確かな敬意と感謝をにじませた言葉。
まるで、彼女の人柄そのもののような、穏やかな余韻を残すメッセージでした。
■ 彼女が遺したもの──キャラクターも、人も、未来も
夢乃とわさんが作り出したキャラクターたちは、今も、そしてこれからも生き続けます。
彼女に学んだ学生たちも、これから新たな世界を創っていくことでしょう。
目立つ存在ではなかったかもしれない。
でも、その作品、その教え、その優しさは、確かに誰かを救い、誰かを動かし、誰かを変えました。
■ 最後に──ありがとう、夢乃とわさん
あなたが込めた命の欠片は、これからも誰かの心を灯し続けていきます。
その“ものづくり”の魂は、永遠に。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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