2025年夏、静かにネットをざわつかせているニュースがあります。
舞台は名門・お茶の水女子大学。そこで起きたのは、30代講師によるアカデミック・ハラスメント──つまり、教育現場での「指導」を超えた“圧”の問題です。
でも、誰? 何があったの? そして、なぜ今これが注目されているのか?
気になりすぎるこのニュース。
「犯人探し」に終始することなく、今わかっている情報を丁寧に読み解きつつ、ネットで広がる疑問や違和感にもズバリ切り込んでいきます。
■ 何が起きた? ざっくりまとめ
まずは事実から。
お茶の水女子大学によると、30代の男性講師(※性別は報道内容からの推測)が、2023年4月ごろに担当学生へアカハラ行為を行い、「戒告」の懲戒処分を受けたとのこと。
大学が公表した内容によれば、その講師は:
- 学生を一方的に非難
- 指導の縮小を示唆するような発言
- その結果、精神的苦痛を与えた
という行動をとっていたとされています。
被害を受けた学生は、大学のハラスメント相談窓口に助けを求め、事態が表沙汰に。そして講師本人も、調査に対し「学生対応に不適切な点があった」と認めています。
■ で、「30代講師」って誰なの?
ここで誰もが気になるのがこの疑問。
「30代講師って誰?」
結論から言えば、現時点で名前も所属も明かされていません。
しかも、処分はあくまで「戒告」。懲戒解雇や停職のような重い処分ではなく、教育・研究活動も今後続けるとのこと。
つまり大学としても「更生を促す方向」で動いており、氏名の公表には至っていないというわけです。
■ SNSは早くも“犯人探し”モード?
ところがネットはそんな事情お構いなし。
X(旧Twitter)や掲示板には、「あの講師じゃない?」「〇〇研究室の人、去年から姿見ない」など、さまざまな“推測”が飛び交っています。
でも、はっきり言っておきます。
🔥 その情報、証拠ゼロの憶測かもしれません。
仮に本人が否定できない空気の中で名前が広まってしまったら、どうなるでしょう? 無関係な人がネット上で「加害者」扱いされ、名誉を傷つけられ、人生を変えられてしまう可能性すらあります。
■ なぜ名前が出ない? “戒告”の重みと制度のリアル
「ハラスメントなのに名前出ないの?」「隠蔽じゃないの?」という声もあるでしょう。
でも、懲戒処分には段階があります。
処分レベル | 内容 |
---|---|
戒告 | 注意レベル。最も軽い処分。 |
減給・停職 | 給与や職務に制限がかかる。 |
免職・懲戒解雇 | 教職を失う重大処分。 |
今回の処分は“戒告”。つまり、「改善のチャンスを与えつつ、問題行動に警鐘を鳴らす」というスタンス。
さらに大学は、該当講師に対して、
「行動改善プログラム」を複数回にわたって受講させる
という再発防止の取り組みも公表しています。
これ、意外と珍しい対応です。つまり大学も「問題はあった」と認めつつ、「再教育で更生の余地あり」と判断したということ。
■ ハラスメントの“境界線”って、どこ?
今回の件をめぐっては、「じゃあ何がアカハラなの?」という疑問も残ります。
研究指導というのは時に厳しく、評価や叱責も必要な場面があります。けれど、それが一方的になり、人格否定や恫喝のような形になると、それはもう「指導」ではありません。
☠️「君の研究なんて価値ないよ」
☠️「もう面倒見ないから」
…なんて言葉が飛んできたとしたら、それは十分“ハラスメント”。
パワハラやアカハラのグレーゾーンは曖昧なだけに、学生側が声を上げられる仕組み、そして大学側が本気で対応する姿勢が何より重要なんです。
■ 誰が?より「なぜ、起きたか?」
さて、ここまで「誰か?」に注目してきましたが、もっと大切な視点があります。
それは──
この問題は、なぜ起きたのか?
そして、どう防ぐべきなのか?
今も大学現場には、指導と称した“精神的圧力”が潜んでいます。
研究や就職に直結する関係性の中で、学生は我慢せざるを得ない状況に追い込まれがちです。
今回、学生が相談窓口を利用できたこと。大学が調査し、処分に踏み切ったこと。それ自体は「機能が働いた」例とも言えるでしょう。
けれど、それはごく一部にすぎません。
日本中の大学で、似たようなケースが「表に出ずに終わっている」可能性もあります。
■ 最後に:憶測より、再発防止を。
もちろん、「誰がやったのか」は気になるところ。でも、根拠のない情報や個人名を拡散するのは、違います。
それよりも、この問題から私たちが考えるべきなのは──
- 大学という空間に、どう健全な指導を根づかせるか?
- 学生が泣き寝入りしない制度とは何か?
- 教員自身が、自分の言動を客観視するにはどうすべきか?
そのためには、社会全体で「ハラスメントはダメ」と当たり前に言える空気を育てることが必要なのかもしれません。
30代講師は誰か?
──その答えは、今は闇の中です。
でも、この問題が明るみに出たこと自体が、光の差す第一歩かもしれません。
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