8月7日、早朝5時50分。
眠りについた街の空気を切り裂くような、緊急の通報が大阪府警西成署に入った。
「刺された…!」
現場は西成区萩之茶屋。通称「三角公園」近くの路上。
そこに倒れていたのは、48歳の“自称ユーチューバー”男性だった。
足、そして額にまで刺し傷を負ったその男は、血を流しながらも一命をとりとめた。
犯人とされるのは60代くらいの男。事件後、足早にその場を立ち去り、現在も逃走中。
そして、ネット上ではこのニュースに対して、ある“疑問”と“憶測”が飛び交っている。
「このユーチューバーって誰なの?」──ネットがざわついた理由
48歳の男性。
「自称ユーチューバー」。
西成の路上で刺された。
報道に出てくるのは、これだけの情報。
名前もチャンネル名も、年齢以外の素性も明かされていない――。
しかしこの“ユーチューバー”というワードが、一気に憶測を呼んだ。
「もしかしてあの人じゃないか?」と、真っ先に名前が挙がったのがこの2人だった。
■ ケニチ?──西成を知り尽くした“密着系”YouTuber
まず名前が出たのは、関西圏を中心に活動しているケニチさん。
- 西成のディープなスポットや地元住民への密着取材で知られる
- 実際に三角公園周辺でも撮影をしており、現地の雰囲気に精通している
- 年齢層も比較的近いと見られている
そのリアルな映像と“寄り添う視点”が支持されているケニチさんだが、「現場にいてもおかしくない」との声が少なくなかった。
しかし――事件後、ケニチさんは通常どおりSNSを更新。動画投稿も継続しており、今回の事件とは無関係とみられている。
■ ジョーブログ?──危険地帯にも足を踏み入れる“挑戦系”YouTuber
もう一人、疑われたのが**ジョーブログ(Joe)**さん。
- 西成に深く根を下ろし、彼の原点とも言える地でもある
- 危険地帯やホームレスとの交流、ギリギリの企画で有名
- 実際、三角公園近辺も過去に登場している
その独特の破天荒さと、時に物議を醸すスタイルから「なにかあったんじゃ…?」と感じた人もいたようだ。
だが、ジョーさんも事件後に通常の投稿をしており、特に異常は見られない。こちらも、関与している可能性は極めて低い。
■ では、“誰”だったのか?いまだ正体はベールの中
現時点で、被害者男性の名前やチャンネル名は一切公開されていない。
なぜここまで“伏せられている”のか?そこには複数の理由があると見られている。
● ① プライバシー保護:彼は“被害者”だから
あくまで刺された側であり、犯人ではない。しかも「自称ユーチューバー」という表現から、知名度がない可能性も高い。報道倫理上、実名を出す必要がないと判断された可能性がある。
● ② 信憑性が不明:本当にユーチューバーだったのか?
誰でもアカウントを作れば“ユーチューバー”と名乗れる時代。登録者数が数十人〜100人規模でも「ユーチューバー」と名乗る人も多い。つまり、「活動実績が薄く、報道できる確証がなかった」可能性も。
● ③ 捜査上の制約:容疑者が逃走中
捜査が継続している段階で、不用意に情報を明かすと混乱を招く。逃走中の犯人への影響を考慮して、情報公開を最小限にとどめていると考えられる。
■ なぜ「ユーチューバー」がここまで話題になったのか?
やはり、「YouTuberが刺された」というパワーワードのインパクトは強烈だ。
近年、過激化するネットコンテンツ、トラブルを恐れぬ配信スタイル、現地への“突撃”など、さまざまなリスクと隣り合わせの動画も増えてきた。
だからこそ――
「またか…」
「西成でやらかしたんじゃ…?」
「あの人じゃないの?」
と、“不安と興味”が一気に加速してしまうのだ。
YouTuberという肩書きが、良くも悪くも「事件と結びつきやすくなってしまった時代」なのかもしれない。
■ 今後の焦点:続報で何が明らかになるのか?
この事件の注目ポイントは、今後の進展次第でさらに変わってくる。
▶ 犯人が逮捕されるかどうか
トラブルの原因や関係性が明らかになれば、事件の構図が見えてくる。
▶ 被害者の身元が明かされるか
もしネット上の活動が事実であれば、視聴者やファンの証言からチャンネル特定もありえる。
▶ メディアの報道姿勢
名前が明かされるのは、活動歴の証拠が固まり、社会的な関心が高まったときかもしれない。
■ 締めくくり:YouTuberという“肩書き”が呼び寄せた注目と疑念
この事件は、まだ「小さなニュース」の範囲かもしれない。
だが、“YouTuber”という一言がついた瞬間に、世間の見る目は一気に変わった。
その男性が、どんな動画を撮り、どんな人々に向けて発信していたのかは不明のまま。
だが、ひとつだけ確かなのは――
「YouTuber」という肩書きが、すでに“社会的なラベル”として重みを持ち始めている。
事件の続報が入り次第、またこの物語の続きを追いたい。
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