経済オタクなら一度は目にしたことがある名前かもしれない。
“政治経済アナリスト”を名乗り、SNSで経済政策をぶった斬る。どこかのシンクタンク所属か？ それとも大学教授か？…と思いきや、実態は謎だらけ。
メディアへの登場は少なめ。論文も見当たらず、地上波の出演もない。
なのにネットではたびたび話題に上る人物。
それが池戸万作という男だ。
今回はそんな池戸氏の経歴・思想・実績・そしてプライベートまで、エンタメ視点で深掘りしていく。
クセ者？天才？孤高の言論人？
その答えを一緒に探っていこう。
◆ 学歴：「二度の二留」が語るもの
池戸さんの学歴をひもとくと、ちょっと異例な道が見えてくる。
- 同志社大学 法学部 → 2年留年して卒業
- 中央大学 経済学研究科 修士課程 → 2年留年、卒業か中退か不明
合計4年の留年を経て、大学院まで進学。
いわゆるエリートコースではないが、学びへの執着心は本物だったようだ。
注目すべきは、大学で学んだ経済学に対して彼が感じていた「違和感」。
彼が後に語る独自の理論──たとえば「政府支出を増やせばGDPが増える」などは、在学中には教わらなかったという。
つまり、大学では満たされなかった“経済への問い”を、自ら深めていったタイプなのだ。
知識だけじゃ飽き足らない。自分で理論を再構築する。
その姿勢には、正直ちょっとグッとくる。
◆ 経歴：ブレーン？活動家？ その正体は「自称」だらけ？
池戸さんの経歴を語るとき、必ず登場するのが「れいわ新選組との関係」。
一時期、自身を「れいわのブレーン」と名乗っていたが、実際には党関係者から完全否定されている。
要するに、“非公式の支援者”だったのだろう。
だがそれでも、彼は自信満々に持論を展開し続けた。
さらに彼は、「日本経済復活の会」という団体の幹事を務めている（と名乗っている）。
確かに名前は確認できるが、活動履歴はこの10年で講演1回、寄稿1本ほど。
これは「幹事」というより、“名義貸し”に近い印象も受ける。
華々しい実績があるわけではない。
それでも彼が“語り続けている”という事実は、ある意味すごい。
世の中には「結果が出なければ口を閉じる人」が多いなか、池戸さんは一貫して発信しているのだから。
◆ 著作・実績：知名度の割に、意外と地味？
池戸さんの著作・出版歴はというと…残念ながら単著はゼロ。
あるのは経済系ムックや共著本への少ページ寄稿のみ。
- 『データで読み解く日本の真実』：16ページ寄稿
- 『コロナ時代の経済復興』：全304ページ中の一部（最大8ページ程度）
- 『本当に野党ではダメなのか』：寄稿者として記載なし（内容未確認）
また、学術論文検索サイトでも名前は2件ヒットするのみ（いずれも記事扱い）。
アカデミックな世界では、ほぼ無名に近い存在だと言える。
つまり、池戸さんの主戦場は「本」や「論文」ではない。
彼の舞台は、あくまでSNSとネット動画。
これは現代的でもあるし、同時に“軽さ”への批判にもつながる。
◆ メディア出演：成田悠輔とのバトルが話題に！
池戸さんのメディア登場は非常に限られているが、唯一注目を集めたのがAbemaTVでの成田悠輔氏との対談。
議論は白熱。池戸氏の強い主張に、成田氏がやや押され気味だった印象を受けた視聴者も多かった。
その後、成田氏が番組から降板したこともあり、「池戸、勝ったんじゃない？」という声も一部であがった。
ただし、それが池戸さんのブレイクにはつながらず、メディアからの継続的なオファーは見られない。
唯一の地上波出演チャンスをモノにできたか？と言われれば、評価は分かれるところだ。
◆ 年収100万円台、それでも「需要はある」と信じる
驚くべきことに、池戸さんは自身の年収が100万円台であると公言している。
普通なら隠したくなるようなことだが、彼はむしろ誇らしげに語る。
「仕事は増えてきている」「自分には需要がある」と。
このあたりに、彼の強烈な自己肯定感と信念の強さがうかがえる。
カネや地位よりも、「自分の思想を伝えること」に価値を置いているのだろう。
その覚悟は、正直カッコいい。
“世間に認められていない思想”を、批判にさらされながらも発信し続ける姿には、ある種の気高さすら感じる。
◆ プライベート：完全なる謎。結婚も子どもも情報なし
彼の私生活については、一切情報が出ていない。
SNSでも、恋人・配偶者・家族に関する言及はゼロ。
つまり、独身で子どももいない可能性が極めて高い。
それどころか、家族や恋愛といった“人間味”を感じさせる投稿すら見当たらない。
その姿勢は、良くも悪くも「徹底した仕事人」。
思想と主張だけで勝負しようとする、ストイックな印象すら受ける。
◆ 総まとめ：池戸万作は「変わり者」か「時代の先取り」か？
池戸万作さんは、今の日本において非常に稀な存在だ。
華やかな経歴も、出版実績も、地上波の露出もない。
それでも、「今の政治と経済ではダメだ」という強烈な危機感を、誰よりも真剣に、そして泥臭く発信し続けている。
確かに「変わり者」だ。
だけど、どこか憎めない。応援したくなる。
「いつかこの人、何かやるかも」──そんな期待を抱かせる何かが、彼にはある。
経済学者でも、政治家でも、インフルエンサーでもない。
けれども「時代の裂け目に立って、自分の言葉で叫び続ける人間」として、池戸万作は確かに今を生きている。
そしてもし、10年後に彼の思想が“当たり前”になっていたとしたら——
そのとき私たちは、こう振り返るのかもしれない。
「あのとき、確かに池戸万作は、時代を先に見ていた」と。
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